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いじめの話(3)「高校の先生の不見識にあきれた」

自分の身体の「治す力を信じたい」と言って、病院に行かず塗り薬を何も使わないことを選択した子どもの判断が、よかったのかどうかその時はわかりませんでした。

幸いなことに、長い時間はかかりましたが子どもの顔の症状は半年できれいに治りました。

そして、この半年は女子たちの酷い暴言に耐え続ける半年でもありました。

これについては、親子で何度も話し合い眠れない夜を過ごしましたが、これも幸いなことに子どもの心は元気で浮き沈みはあっても立ち向かい続けていました。

でもある時「もういやだ」と言って子どもが壊れそうになったことがありました。

どうしたのか詳しく聞こうとすると、「これだよ」と言って子どもは担任の先生から渡されたメモを見せてくれました。

メモには皮膚科の病院名と電話番号が書かれていました。

「『クラスの女子がうるさく言うのを止めるにはアトピー性皮膚炎を治すのが一番いいから』だってさ」

人に暴言を吐くことを咎めることができない先生の無力にあきれていましたが、それ以上に、アトピーが治ればそれで問題が解決できると考えた先生の不見識に子どもは絶望し、毛布をかぶって泣いていました。

「学校を少し休んでみる?」弱気な母親の提案に対して「やだ。女子以外は、支えてくれる友達もいるから負けたくない」そういって子どもは学校を休むこともせず、学校の先生の提案も無視して半年を乗り越えました。

治る道のりはひとつではなく、薬を塗る道も塗らない道も他の道もあったと思うのですが、あの時は、親子で一緒に歩ける道があればその道を行くしかなかったのだと、今では思っています。