株式会社日本免疫粧研 / JAPAN IMMUNITY COSMETICS LABO

Column

子育てとアトピーと

電話相談の話題や子育て中の出来事などにふれながら、様々なテーマについて考えます

薬のこと「本当にそれでいいのかな?」

18~20代前半の年齢の人と交流する機会がありました。

アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、ぜんそく、花粉症、それらのいくつかの疾患を併発している人などで治療薬のことを話しました。

「医師に処方された薬を使っていて体に合わないと感じたことはある?」と質問するとその場にいた全員が「あるある」とうなずきます。

「そういう時はどうするの?」という質問に対しての答えは様々でした。

小中学生の頃、軟膏や頭皮用のローションなどの外用薬を使っていて、かゆみがかえって強くなったり浸出液が出たりして、「なんか悪化している気がする」と親にうったえたことがある人が何人かいました。

次の受診日までとにかく薬を使っていなさいと言われたり、すぐやめて受診日になったら主治医に相談しようと言われたり、親の対応は様々でした。

抗アレルギー剤やぜんそくの薬が体に合わないと感じたときは、「親はとにかくのみなさいって言うよね」という意見にみんなうんうんとうなずいていました。

最近は眠くならない抗アレルギー剤があるけれど「体に合わないってどういうこと?」と質問すると、ムカムカした、胃のあたりがひんやりする感じ、だるくて辛くなる、じっとしていられない感じ、お腹を下したなど様々な経験を話してもらえました。

そんなにつらくても親は案外飲み続けるように促すことが多いことに少し驚きました。

ぜんそく薬の場合は、便秘になる、下痢なりやすい、飲むとイライラ感があるなど、これも様々な体験が出てきました。

ぜんそく薬は飲まないとまた発作が出るような気がして、親に薬との相性の悪さを伝えつつも、次の受診まで我慢して飲んでいる人が多かった。

便秘、下痢、イライラ感は薬との因果関係が説明しづらいため「もう少し我慢して飲んでみよう」とか「気のせいでしょう」とか「もう少し飲んでみてそれでも相性が悪かったら他の薬に変えようか」と諭された人がほとんどでした。

同じような経験を高校生になってから体験した人は「もう別の医者にかかりたいと思った」とか、薬自体を飲むのをやめてしまったりしていました。

アンケートを取ったわけではないので、その場の話題でしかないのですが、「お医者さんと薬との相性についてもう少し意見交換した方がよかったのではないか」「不調でも我慢して飲み続けるのはよい治療と言えるのだろうか」と考えさせられました。

「効いているのかどうかわからないけれど漫然と飲み続けて5~6年たっている薬があって、やめ時がわからない」という人が数名いたことも、そのままでいいとは思えないと感じる出来事でした。

Column List

    繊細な男ごころ?(1)

    繊細な男ごころ?(2)

    災害支援でであうこと

    災害弱者支援のこと

    綿毛布と衣類のこと

    電話相談の記録から―

    お母さんのケアにも応援が必要

    おっぱいをやめればアトピーが治る?

    箱ティッシュのこと

    憂鬱や不機嫌はアトピーのせい?

    「すすぎ残りなし」のこと

    処方された薬を勝手に止めてみたものの

    良かれと思われることがつらい

    指先が少し憂鬱

    紙おむつと布おむつどっちがいいの?

    お父さんと娘さんの仲直り

    思春期の身だしなみ

    絆創膏が使えない

    窓を閉め切っていませんか?

    食生活と皮膚のこと

    消毒のし過ぎで手荒れがひどくなった

    マスクで思い出したことがあります

    「自分でできる」を待つ時間

    お化粧したいのに

    化粧したがる我が子に腹が立つ

    残留塩素とかゆみのこと

    子どもの言い分、親の心配。

    たかが耳切れ、されど耳切れ

    「入店お断り」の感染対策のこと

    就職したら肌トラブルが始まった

    痒い場所は身体のシグナルかもしれない

    二重マスク・抗菌マスクのこと

    もう一度洗い残しのこと

    アトピー性皮膚炎は遺伝するのかな

    ニョロニョロはもういない

    大きくなったら治るといわれても

    汗をかく部活動はやめさせるべき?

    動物を飼うこと

    母の手際と猫のこと

    偏食で痩せている-お父さんのチャレンジ-

    偏食で痩せている-責められていると感じるお母さん-

    偏食で痩せている-世の中と折り合いをつける-

    お風呂は悩みの種だった

    コロナ禍でもお医者さんとの対話をやめないで

    アトピー性皮膚炎の再発に気持ちが揺れる

    汗をかきたくなくてじっとしているわが子が心配(1)

    汗をかきたくなくてじっとしているわが子が心配(2)

    プールに入ったら塩素を洗い流し保湿しよう

    関連疾患とのおつきあい(1)

    関連疾患とのおつきあい(2)

    卵アレルギーとストロフルスのこと

    とびひのこと

    抗アレルギー薬のこと

    薬のこと「本当にそれでいいのかな?」

    動物が人里に持ち込むマダニやヒルのこと

    杉の木もないのに春先は目の周りがヒリヒリ

    春先のアトピー性皮膚炎の悪化をわかってもらえない

    ラテックス対策が必要でした

    傷だらけでもついやってしまうシュッ

    もう一度「薬のこと」

    ステロイドのこと

    かゆい眼鏡(1)

    かゆい眼鏡(2)

    新素材のこと(1)オムツ

    新素材のこと(2)食事エプロンやスタイ

    ビタミン補給と二人三脚

    扱いづらい身体のことをお父さん分かってよ

    頬が切れて痛々しかった

    成長と共に傷になる場所が変化した

    皮膚は記憶している?

    ステロイドのこと

    肌着には血や浸出液がついていました

    肌に優しい洗剤探し

    肌に合うもの探しは延々と続く